2024年6月25日
当社は、視線分析型視野計「GAP」に関する解説が、「臨床眼科」2024年7月号に掲載されたことを、お知らせいたします。
この解説は、国立大学法人京都大学 京都大学医学部附属病院眼科 院内助教である中野絵梨先生により寄稿され、当社との共同研究によって製品化された「GAP」の測定原理や性能について紹介されています。文中では、同製品の新規性や汎用性はもちろん、その正確性についても他社製品との比較検証を交えた見解が述べられています。さらに、今後の「GAP」の可能性についても言及されており、将来的な応用の幅広さが期待されています。
「GAP」は、最新のアイトラッキング技術により、被験者が目で指標を追うのみで視野検査ができる、全く新しい「視線分析型」の視野計です。ヘッドマウントディスプレイを採用しているため、機器の持ち運びが容易であり、従来の視野検査で使用される暗室も必要ありません。さらに、被験者は同じ姿勢を長時間保たずとも、ベッドに横たわった状態や車いすに座った状態など、楽な姿勢で視野検査を受けることができます。
同時に、当製品は視野異常の発見に留まらず、軽度認知症障害(MCI)の早期発見にも有用であることが確認され、AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)の令和3年度 医工連携・人工知能実装研究事業において、「視点反応・眼球運動のデジタルフェノタイプを活用した軽度認知機能異常スクリーニングプログラムの研究開発」が採択されました。これにより、当社は京都大学と共同で同研究を進めております。
当社は今後、既に複数の眼科病院や健診施設で活用されている視野検査や、上述のMCI検査に加え、コントラスト感度検査など、視野分析技術を活用した様々な検査の「GAP」への実装を目指し、研究開発を引き続き行います。人々の心身の健康を支える企業として、平等な医療サービスの展開や、健康に生きるための新技術の開発の一端を担うことで、継続的な企業価値の向上を目指してまいります。
「臨床眼科」は、株式会社医学書院が発行する月刊誌です。読者からの厚い信頼に支えられた原著系眼科専門誌であり、厳選された投稿論文のほか、眼科領域では最大規模の日本臨床眼科学会の学会原著論文を掲載しています。「今月の話題」では、気鋭の学究や臨床家、斯界のエキスパートに、話題性の高いテーマをじっくり掘り下げていただいています。
(公式ページより)
『臨床眼科』(78巻 7号 2024年7月号)
「今月の話題 視線分析型視野計」
著者名:京都大学医学部附属病院眼科 院内助教 中野絵梨 先生