視線分析型視野計 GAP/GAP-screener は、ヘッドマウント型の自動視野計です。自社で設計・開発した専用ゴーグルは、検査に最適化されたスペックと軽さを実現しました。また、量産型視野検査装置として初めて、アイトラッキングとAI*を使った分析を行っております。被検者はボタン操作無しで検査を受けることが出来、暗室や広い検査スペースを必要としません。
※AIを活用した判定ロジックを搭載していますが、出荷後に性能変化を伴うものではございません。
GAP/GAP-screener導入施設の声 #3
医療法人社団聖約会 佐藤眼科医院
医療法人社団聖約会 佐藤眼科医院は、岡山県倉敷児島で1886年(明治19年)に開業して以来、130年以上の歴史を持つ眼科専門医院です。歴代院長は全国の主要病院で技術と知識を磨き、その伝統を受け継ぎつつ、常に最新の眼科医療を提供されています。地域全体の医療水準向上に貢献するだけでなく、次世代の医療スタッフ育成や子どもたちの目の健康を守る仕組み作りにも尽力されています。
副院長の渡辺 真矢先生に、GAP導入による効果や診療現場の変化についてお話をいただきました。
当院の外来では、緑内障患者様の占める割合が非常に高くなっています。視野検査の混雑による待ち時間の増加や予約枠の取りにくさが課題となっていました。当院ではもともとハンフリー視野計を1台使用していますが、学会展示会でGAPの存在を知り、ハンフリー視野計と並行して運用する検査時間の短い視野計としてGAPの導入を決めました。緑内障とは確定出来ない患者様に対しハンフリー視野計の検査では、時間がかかる為、短時間で検査が出来る機器を探していました。
また、電子カルテへの画像出力が容易に行える点と、経時評価に使われる視野解析ソフトへ対応している点で、電子カルテとの連動性もポイントでした。
しばらくは視野検査の予約枠数は変えず、軽症例の患者様を対象に実臨床での検査時間をみるためGAP検査におきかえて、検査員の混乱と負担が少ない運用でスタートしました。
その中で、当院では全ての40歳以上の患者様、および強度近視や視神経乳頭陥凹拡大を認める患者様に対して、OCTを実施しております。
OCT等の検査結果で異常が認められるが、視野検査を実施できていなかった患者様に対して、GAPがあることで予約が無くとも即座に視野検査を行う事ができ、患者様の来院回数を減らし負担を抑えることに繋がりました。
また、導入前は本機の売りであるアイトラッキングをメインで使うことを想定していたのですが、開瞼が悪い症例では検査時間がよりかかってしまう事があります。患者様の状態によって、ボタン操作する従来の固視モードとアイトラッキングモードを使い分け、併用して検査を行うようにしています。
従来の視野計と異なり、
という点から、検査員の負担が少なくなったと感じており、緑内障に特化した眼科施設ほどそのメリットは大きいと思います。
眼科では検査機器が多く、様々な形状の機器がある中で、GAPはヘッドマウントディスプレイが採用されており、最新の医療機器である感じがすると患者様から好印象を持たれます。
また、アイトラッキングを使用することで集中力のない小児でもゲーム感覚で興味を引き、検査が完了できる場合があります。
検査中の姿勢を含め検査の負担が少ないのか、従来の視野計と比べて、検査がしんどいという患者様が少ない印象です。
当院では、視野障害がはっきりした緑内障患者様には従来の視野計を、40歳以上や視神経乳頭陥凹拡大などの緑内障スクリーニングが必要な患者様にはGAPを、と使い分けています。そのため、GAP検査においては軽症例および境界症例において視野障害の有無の見極めが重要になります。
緑内障の進行パターン解析に照らし合わせ、検査結果から明らかな検査のノイズを除去するなどにより、異常か否かを自動判定する診断支援プログラムの開発に期待しています。
渡辺先生、取材にご協力いただき
ありがとうございました。
所在地:岡山県倉敷市児島駅前1-88